先日、夕暮れのなか、若い頃に住んでいたアパートの方を眺めながら、ベランダで軽く一杯、飲んでいた。
卒業したばかりの頃のことを思い出していた。当然、金はない。将来これがしたいという夢もない。器用な人間ではないから世渡りも上手くない。何をやってもうまくいかない――というより、うまくいく気すらしなかった頃だ。
でも、若い頃には誰でも、甘酸っぱくてほろ苦い思い出の一つや二つはあるものだと思う。そんなことを考えながら、少しセンチメンタルな気分になっていた。
卒業したばかりの頃に住んでいたのは、風呂なしの古い木造アパートだった。昭和感丸出しの、あの部屋。
しかもその部屋、先輩から譲り受けたものだった。壁が真っ青なペンキで塗られていた。「殺風景だから」と、その先輩が自分で塗った壁だ。ところが先輩は1年でその部屋を去り、青い壁だけが残されて、今度はわたしがその部屋の住人になった。
23〜24歳の頃のことだ。何をやっても上手くいかないのは、当たり前といえば当たり前だったのかもしれない。
そう思ったら、あの頃の自分がとても愛おしくなってきた。もし今、あの頃の自分に会えるなら、「頑張れ。何とかなるもんだぞ」と声をかけてやりたい。そんな気分だった。
そして、今はやりのAIを相手に、あの頃のことを思い出しながら一杯やりつつキーボードを叩いていたら――気づけばそれが詩になっていた。
せっかくなので、SUNO AIで曲にしてみた。80年代のJPOPやロック風に仕上げてもらったのだが、出来上がった曲を聴いてみると、思いのほか胸にくるものがあった。
出来上がった詩のタイトルは、「青い壁のブルース ーBlue Wall Bluesー 青春はきえない」
青い壁のブルース ーBlue Wall Bluesー 青春はきえない
[Intoro]
(guitar solo)
[Verse 1]
真っ青な壁の古い部屋
Tomorrow was so far away
明日だけをつなぎ合わせて
酔いつぶれた夜
[Verse 2]
擦り切れたテープ回せば
似合わない"Love Song"
Lonely nights come back again
壁には古い百年カレンダー
[Pre-Chorus]
No money
No future
But my heart was burning
[Chorus]
光みたいに
部屋を満たす微笑み
風みたいに恋は消えた
Blue wall
Blue soul
あれは俺の
Blues
[Instrumental Break]
(electric guitar solo)
[Verse 3]
笑えるよな
明日さえ遠かった
過ぎ去った長い時
傷を抱えたままここまできた
Still playing my guitar
[Pre-Chorus]
No money
No future
But my heart was burning
[Chorus]
光みたいに
部屋を満たす微笑み
風みたいに恋は消えた
Blue wall
Blue soul
あれは俺の
Blues
[Bridge]
青く沈んだ夕暮れ
遠いあの日を振り向けば
青い壁がまだ見える
[Final Chorus]
光みたいに
部屋を満たす微笑み
風みたいに恋は消えた
Blue wall
Blue soul
あれは俺の
Blues
[Outro]
Take me back to the blue wall nights
It's all right 青春は、消えない
It turns into blues
Blue wall blues・・・
(guitar solo ending)
この詩にSUNO AIへのプロンプトは、下記のようにした。
Nostalgic 1980s Japanese rock ballad with blues flavor, 105 BPM, male vocal.
Warm analog production, jangly electric guitar, soulful lead guitar, driving snare backbeat, melodic bass, piano and atmospheric synth.
Bittersweet youth memories, smoky midnight mood, lonely urban romance, faded dreams, blue wall blues feeling.
Starts intimate and reflective, grows into passionate arena-style choruses, emotional guitar solo, dramatic final refrain.
80s J-pop rock, bluesy heartland rock, melodic adult contemporary rock.
40年近く経った今、夕暮れのなかであの青い壁を思い出す。若いからこそ深く傷ついた。若いからこそ不安に押しつぶされそうになった。でも今思えば、その傷の深さこそが、あの頃のわたしが本気で生きていた証なのかもしれない。青春は消えないのだろう――あの青い壁は、今もわたしの中にある。
この詩を書いたとき、AIという道具が、思いのほか「聞き上手」だと感じた。 言葉を引き出してくれる相手がいると、記憶はずいぶん遠くまで届くものらしい。
AIと音楽制作に興味が湧いた方には、こんな本が参考になるかもしれない。SUNO AIとDAWを組み合わせた、新しい音楽制作のかたちを紹介している一冊だ。

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