音楽の時間 -暑い夏は、管楽器のピッチがあがるー

音楽の時間 -暑い夏は、管楽器のピッチがあがるー

音楽や楽器を続けていると非常に耳のいい人に出会います。
なかには、楽器を用いなくても音を言い当てられる絶対音感を身につけている人までいます。
絶対音感は、6歳くらいまでにトレーニングしなければ、身につかないといわれています。

※絶対音感とは、wikipdeiaによると以下の内容となります。
絶対音感(ぜったいおんかん、英語:Absolute pitch)は、ある音(純音および楽音)を単独に聴いたときに、その音の高さ(音高)を絶対的に認識する能力である。
記憶に基づいてその音を楽器を使ってもしくは音楽学用語で示すことで、この能力を有することが示される。
狭義には、音高感と音名との対応付けが強く、ある楽音を聞いたときに即座に音名・階名表記を使用して表現できる能力である。保持している人の方が少ない。
別名として「絶対的音感」「絶対的音高感」などがある。 相対的な音程で音の高さを認識する相対音感に対して、音高自体に対する直接的な認識力を「絶対音感」と呼ぶ。

わたしの知人にも絶対音感を身につけている人もいます。
ピアニストで幼少期よりピアノを習い、身についた能力のようです。
響いている音は、だいたいの音程がわかるそうです。例えばちょっと金属をたたくと、「うーん、Gの♯ぎみかな」なんて言います。
なんかカッコいい!

わたしは、音楽とは、全く無縁だったため、絶対音感などというのは、当然、身についておりません。
6歳くらいにまでにしか身につかない絶対音感とは違い相対音感は、6歳以降でもトレーニングを行えば身につくそうです。

※相対音感とは、wikipdeiaによると以下の内容となります。
相対音感(そうたいおんかん、英語: relative pitch)は、音程感であり、先に示された音との高度差(音程)によって、
今問題としている音の連なりを捉える感覚である。ほとんどすべての人が本質的に保持していると言われる。
ときに調性や和声に対する感覚、コード感、といった説明もされる。
音楽教育の過程でソルフェージュ等の訓練を積んだ人は、特に鋭敏な音感を身につけている。

訓練が必要なのは、よくわかっているのですが・・・。

ところで管楽器は、ギターやピアノのようにねらったポジションを弾けば、押さえれば弾きたい音が鳴る楽器とは違います。
管楽器やフレットレスの楽器では非常に音感が重要となってきます。

バンドや複数の人数で演奏するとなるとますます周りの人たちとわせないといけません。

もう50年も前の話になりますが、わたしのいた中学校の吹奏楽部も夏になるとコンクールに向け猛練習を行っていました。
しかし当時、地方の公立の中学校には、空調の設備など備わっていません。
暑い、音楽室の窓は、全開です。(今だとたいへんな騒音問題ですね。)全開の窓から吹き込む風にまだ救われます。
パーカッションが練習をしている大きな音の中、顧問の先生は、机を並べてその上でお昼寝中です。
(あー、先生、きっと、ひどい二日酔いだったんですね。今ならそのお気持ち、よーく、わかります。)

そして暑い夏の管楽器のピッチはどんどんと上がってきます。

中学生ではじめてチューバを吹いたころの私、この「ピッチを合わせる(基本なのですが)」は、さっぱりでしたね。
練習や合奏の時にチューニングを行うとき、「1cm抜いてとか言われてました。」今、思えば、「1cm?しっかりしろよ!」って感じですね。
しかし、いくら耳がトレーニングされていないわたしでも半音も違うと、「あっ、違うな」くらいは、さすがにわかりましたが・・・。
のちのち、チューニングも普通にできるようになってきましたが・・・。

管楽器は、音が出るまでが大変です。音程をコントロールするのも一苦労です。やっと、音が出るようになった。スケールが吹けるようになった。やっと曲が吹けるようになった。

音程をコントロールすることとチューニングを合わすことは、意味は違いますが、チューニングがあっていないと全体が揃いません。
「夏になればピッチがあがります。冬になればピッチが下がります。」今のようにチューニングメーターなどない時代です。
今でも諸先輩方は、おっしゃいます。「メーターに頼らない。!音楽は、目で演奏するのではなく、耳で演奏するのだと。」
そのとおりですね。

何度も書きますが、日本の夏と冬は、気温差も激しく気温差は、管楽器のピッチに大きく影響します。

さて、管楽器は、温度が高いとなぜ、ピッチがあがり、温度が低いとピッチが下がるのでしょう。吹奏楽を始めたころは何の疑問も持ちませんでしたが、
だんだんと「どうして?」と思いながら、でもよくわからない。そして何十年か経過したある日のこと、ふとしたきっかけでバンドの先輩に尋ねてみました。
彼は、理科系出身のインテリです。笑いながら「そんなことも知らずにラッパ、吹いてたの?」と、私にわかりやすく教えてくれました。

「夏になると空気が膨張して音の伝わる速度が速くなる。結果、音の伝わる速度が、速くなるのでピッチが上がる。冬はその逆だと。」
管楽器はマウスピースを振動させてさらに「管」全体を振動させます。空気中を伝わる音の速度は、気温により変化します。
夏も冬も同じチューニングで響かせるためには、気温差により管の長さを修正しなければいけないわけです。目からウロコです。

管楽器のチューニングは、温度差により大きく影響を受けるわけです。だから、暑い夏、演奏中、管が温まるとピッチが上がってくるわけだ。

難しいことは、考えず、とりあえず音を合わせる事に集中しよう。

「ん…..」。音が合わないのは、気温差のせいじゃない….。(涙)

 

 

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました