Cubaseで作業していると、さっきまでSteinbergのオーディオインターフェース「UR12」からちゃんと音が出ていたはずなのに、いつの間にかPC本体のヘッドホン/スピーカー出力から音が鳴っていたり、逆にどちらからも音がまったく出なくなったり……という経験はないでしょうか。今回、自分のスタジオ環境(HP OmniBook 5 16-af + UR12 / Cubase 12)で実際に症状を再現させながら原因を探ってみたので、スクリーンショット付きで解説します。
こんな症状に困っていませんか
- Cubase起動時はUR12から音が出ていたのに、しばらく作業していると内蔵のヘッドホン/スピーカー出力から鳴るようになる
- 逆に、内蔵スピーカーから鳴ってほしいのにUR12側からしか音が出ない
- ひどい時はどちらからも音が出ず、無音状態で焦る
原因1:「Steinberg built-in ASIO Driver」の出力先ポートが勝手に切り替わる
まず「スタジオ」→「スタジオ設定」を開いて確認すると、私の環境では常に「Steinberg built-in ASIO Driver」が選択されています。UR12専用の個別ドライバー名ではなく、この共通ドライバー経由でUR12にもPC内蔵オーディオにもアクセスしている状態です。ポート一覧を見ると、このときは「Headphone (Realtek(R) Audio)」がアクティブになっており、つまりPC本体側に音が出る設定になっています。
ここで画面右上の「コントロールパネル」ボタンを押すと、「共通低レイテンシー ASIOドライバー」という設定画面が開きます。ここがポイントで、出力ポートの一覧に「Speaker (Realtek Audio)」「Line (Steinberg UR12)」「Headphone (Realtek Audio)」が並んでいて、この中からチェックを入れた1つだけが実際の出力先になる仕組みになっています。
つまり「UR12から鳴っていたのに気づいたらPCスピーカーから鳴っている」という現象の正体は、この共通低レイテンシードライバーのコントロールパネル内で、選択中の出力ポートがHeadphone(Realtek)側に戻ってしまっていた、ということでした。何がきっかけでチェックが変わるのかまでは特定できていませんが、USBの抜き差しやスリープ復帰のタイミングで起きやすい印象があります。
原因2:オーディオコネクションの接続先が「Missing」になって完全に無音になる
さらに厄介なのが、出力ポートの状態によっては「スタジオ」→「オーディオコネクション」の出力タブで、Stereo Outの接続先が見つからなくなり、「Missing: Headphone (Realte…」という表示になってしまうケースです。こうなるとCubase側は音の出しどころを完全に見失っているので、どちらのスピーカーからも音が出ません。
対処手順まとめ
- 「スタジオ」→「スタジオ設定」→「Steinberg built-in ASIO Driver」を選択し、右上の「コントロールパネル」を開く
- 共通低レイテンシーASIOドライバーの出力ポート一覧で、「Line (Steinberg UR12)」にチェックが入っているか確認し、入っていなければ切り替える
- 続けて「スタジオ」→「オーディオコネクション」の「出力」タブを開き、Stereo Outのデバイスポートが「Missing」になっていないか確認する
- Missing表示になっていたら、デバイスポートの欄をクリックして「Line (Steinberg UR12) 1 / 2」を選び直す
💡 ちょっと豆知識
今回使用しているUR12は、現在ブランドがSteinbergからYamahaに変わり「UR12MK3」という型番になっています。端子や機能はほぼ据え置きですが、USB Type-C接続になっているぶん、今回のような接続の不安定さは改善されているかもしれません。また、マイク録音もしたくなってきた方には、DSP内蔵で音質調整機能も充実した上位機「URX22C」も選択肢に入ります。
症状が起きたときは、まずコントロールパネルの出力ポート選択、次にオーディオコネクションの接続先、の2箇所をセットで確認するのが早道です。片方だけ直しても、もう片方がズレたままだと音が出ない、あるいは意図しない出口から鳴る、ということが起こり得ます。同じ症状で困っている方の参考になれば幸いです。

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